古いノートPCのWindows8対応を調べる
長いので記事を二つに分けてみますがうまく分割できたかどうか…
古いDELLのノートPCを今後どうしようか、というのをちょっと考えています。
課題が二つ。
一つはリサイクル問題で、このノートPCはPCリサイクルマークがありません。
ゆえに壊れて捨てると処分に3,150円かかってしまいます。
時期的にはリサイクル制度の開始(2003年9月30日)以降に発売されたものではあるため、本来ならPCリサイクルマークがついているはずです。しかし、これは私がDELLから直接購入したのではなくて、中古品として購入したものです。型番から考えてもおそらく、法人向けに販売されたか、あるいはリース/レンタル上がり品であるためPCリサイクルマークがついていないのでしょう。購入時にはっきり確認しなかったのですが、なんかそんなことを言っていたような。
壊れたときに金がかかるなら、1000円でも3000円でも売ってしまった方が良いとも考えられます。
「WindowsXP付き」で売れる今のうちに。
が、今のところ壊れる兆しはないようで一応順調に動いています(使わないときは、月に一回くらいしか通電しないというのもある)。バッテリはもちろん完全に死んでおり、HDDも壊れたので交換しましたが、他は特にトラブルもないようで、今のままの負荷の軽い状況だとあと数年くらい持ってしまうのではないでしょうか。
もう一つの課題はOSです。
プリインストールOSはXPなので、2014年4月8日以降はセキュリティアップデートがありません。スタンドアロンで使えばいいんですけど、このノートPCの場合、主要な用途として、「メインマシンが動かない場合にインターネットに接続してバッチファイルを探す」といったことを想定しているため(Androidだとダウンロードできるページまでたどり着けなかったりすることがあるんだよね)、スタンドアロンで使うつもりはありません。
そこで、代わりのOSをどうするか、というのをそろそろ考える必要があります。
安く手に入るWindows8のアップグレード版を使えればよいのですが、なんでもCPUが古いとWindows8は使えない、という話。Pentium MとかCeleron Mとかはダメで、古いノートPC使ってる人は死屍累々なんて話を聞いて、じゃあこれもダメじゃないかと思ってました。
となるとUbuntuでも使えればいいかなあと漠然と考えていましたが、なんでもUbuntuでも昨年からPAE非対応CPUでは原則としてインストールできないという話ではないですか。
それは困る。
そこで、Microsoft Updateを済ませた後に、このCPUはWindows8に対応していないのか、この古いCPUの機能を調べてみることにしました。
CPUのWindows8対応を調べる
Windows8のシステム要件によれば、
プロセッサ: PAE、NX、SSE2 をサポートする 1 GHz 以上のプロセッサ
とあります。PAE、NX、SSE2をサポートしているかどうか、調べないと解りません。
システム情報ツールとかで一発で調べられるものでもないようです。
問題のノートPCのCPUはこれです。
これで2018年くらいまで?闘おうというのも無謀な話ですが。
Name Intel Celeron M 350
Codename Dothan
Specification Intel(R) Celeron(R) M processor 1.30GHz
CPU-ZによるとSSE2はサポートしていることが解ります。
NXとPAEについては解りません。
NXとは何だろう?Wikipediaによると、
なお、インテルはこの機能をXDビット (eXecute Disable) と称している。しかしながら、インテルのXDビットとAMDのNXビットは同一の機能を持ち、従って名称以外は全く同一のものである。
とあります。そして、インテルのスペック表を見ると、一番下に載っています。
XDビット(エグゼキュート・ディスエーブル・ビット、Execute Disable Bit) Yes
つまり、XDビット機能=NXをサポートしていることが解ります。
そして、インテルのスペック表の上の方にはPAEに関する記述もありました。
物理アドレス拡張 32-bit
むむ。ちょっと悩みます。
NoではないからPAE対応なのか?
でも、素人の私の理解するところでは、メモリアドレス長が32ビットなので、2の32乗の4GBのメモリしか使えない、その限界を突破するのがPAE(物理アドレス拡張)という理解なのですが、この記述だとこのプロセッサがサポートするメモリアドレスは32ビットまでだよ⇒PAE非対応、という風にも読めます。
よく分かんないや。
よく分かんないので、OS上でPAEを有効にしてみて、何が起こるか見ます。
このノートPCははメモリが1GBですから、物理アドレス拡張をOS上で有効にしても実益は何も無いのですが、見極めのためにあえて有効にしてみます。
こちらの記事に従いBoot.iniに/paeを追加して再起動してみます。
もしPAE非対応なら、起動せずにBSODになるとか、何かあるはず。
再起動後、システムのプロパティ>全般タブを見ると、「物理アドレス拡張」が表示されています。
つまりPAEをサポートしている、と判断して良いのかな。
ちなみに、メモリをいっぱい(4GB以上?)積んでいるか、データ実行保護機能(DEP)が有効ならWindowsが自動的にPAEを有効にしているはずなので、最近販売されたPCにWindowsXPを入れて動かしている人は何もしなくても↑と同じ表示が出ているはず、です。でもこのノートPCはメモリも少ないし、古くてDEPは非対応なので、Boot.iniをいじらないとOS上ではPAEを有効にできないのでした。
もっと手っ取り早い方法があった。
普通にWindowsアップグレードアシスタントを実行すればよいのですね。
ということで、Windows8-UpgradeAssistant.exeを実行してみます。
古いせいか結構時間がかかります。30分ほど放置したら診断結果が出てきました。
なんかWindows8をインストールできちゃうみたいです。
指摘されたハードウェアの問題点
DVDが再生できない⇒ DVDドライブがないから無関係
NXが有効でない可能性⇒ インテルのスペック表がYesって書いてる
セキュアブートできない⇒ UEFIじゃないから無関係
アプリをスナップできない⇒ スナップしない(画面狭いから常に最大化)から無関係
ということで、大丈夫かな。
唯一気になるのがNXで、BIOS設定にNXを有効にする項目があると聞いたのですが、このノートPCには見あたらないことです。ひょっとしたら非サポートなのかもしれない。
これは実際に試してみないと解りません。
どうやってWindows8をインストールするか
これもちょっと難しいところです。
DVDメディアからのインストールはできません。だってDVD読めないから。
光学ドライブはついてますがCD-ROMだけです、読めるのは。
そしてCD-Rの容量ではWindows8には足りません。
USBメモリからのインストールもできません。
理由はよく分からないのですが、このPCは古いせいなのか、USBメモリブートができない場合が結構あるのです。古いDOSのプログラムをFDの代わりにUSBメモリに焼いたようなものはたいてい起動できるのですが、最近のものはダメなものが多い。そして、Windowsのインストールメディアとして作成したUSBメモリは全部ダメです。WindowsXPのドライバを統合したもの、Windows7、Windows8、全部ブートしません。
となると、結局WindowsXPを起動して、アップグレードインストールしかないように思えますが、なんかトラブル起こりそうだなあ。
実はWindowsのアップグレードインストールってやったことがありません。失敗するイメージがあって、クリーンインストールしかやったことがないのです。
そのうち試してみようと思います。