周回遅れの日記

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duckduckgoという検索エンジン

duckduckgoという検索エンジンがあります。
かなり前からあったそうですがようですが昨日はじめて存在を知りました。
「ハンカチ落し」という意味も昨日はじめて知った。

検索エンジンと言えばなんといってもGoogleが最強最大手として君臨しているわけですが、googleには個人情報収集の点から不安を持っている人も多いと思います。これはGoogleが悪いというよりも、Googleが便利すぎて嫌でも使わざるを得ないという点に起因するところが大きい。つまり他に競合する検索サービスがなかなか現れないからみんな嫌でもGoogle使ってるわけですが、duckduckgoはひょっとしたらGoogleの牙城を突き破る存在になる… かなあ。

キャッチフレーズが「Search anonymously. Find instantly. 」 匿名のまますぐに見つけるよ!
とにかく匿名性が売りのようです。
No tracking、トラッキングをしませんと明記しています。
そしてクッキーの代わりに各種設定をクラウド(Cloud Save)に保存しますとある。

遅い

実際に使ってみると、まず遅いのが気になる。Googleはもちろん、Yahooとか楽天とかBingの検索と比べても明らかに遅い。まあこれは設備や距離の問題で仕方ないのでしょう。実用に耐えないほど遅いわけではありません。あなたのデータを守るためならワンテンポの遅れくらい我慢しましょう。

遅いけどシンプル

遅いといっても、Googleに比べて検索結果の表示がシンプルなので、環境によってはGoogleよりも体感速度は速いかもしれません。
特に画像や動画のサムネイルがずらずらずらと出てこないのは好印象です。
広告表示も非常に控えめ。シンプルは美しい。


↑履歴等を全部初期化したIEで、同じ単語を検索して比較しました。
左がDuckDuckGoに「Trekking Shoes」を対象地域日本、言語日本語に指定して検索、右がGoogleに「Trekking Shoes」という単語をそのまま入れて検索。
なお、「トレッキングシューズ」という日本語で比較しなかった理由は、トレッキングシューズだとDuckDuckGoでは広告が出なかったから。

一般的な用途ならアヒルで十分?

検索結果を見ていると、一般的な用途ならこれで十分じゃないかと思います。
一般的な用途というのは、有名な俳優やプロスポーツ選手のキャリアを調べるとか、一般的な料理の作り方を調べるとか、要するにみんながよくやるような検索ですね。

日本語対応、漢字対応もちゃんとできてるみたいです。

↑「橘奈良麻呂」をちゃんと検索してくれた。

Googleと比較すると、「これと同じ言い回しを使っている既存のサイトがないか調べる」なんて使い方だとGoogleにはいまいち劣るんじゃないかと思います。ちゃんと検証してませんけど、いろんな言い回しを入れて比較してそう思いました。
検索精度ではやっぱり劣る、かもしれないというのが正直な感想です。
特に日本語の専門用語が入るとかなり弱そう。
「見つからなければそれでいいや」という程度の場合はDuckDuckGoで十分でも、「どうしても見つけたい」という場合は不十分だと思う。

設定は保存される?されない?

Google検索をはじめとする一般的な検索システムでは、特に意識せずとも勝手にやってくれることも、自分でいちいち設定しなければなりません。

たとえば、DuckDuckGoとは何だろう?と思って、DuckDuckGoの検索窓に単に「DuckDuckGo」を入れて検索すると英語サイトがずらずらずらと並びます。
日本語サイトを出してもらうには「設定」で自分で「対象地域:日本、対象言語:日本語」を設定する必要があります。
(あるいは、URLパラメータを使って、検索時に指定する必要があります。)
クッキーを使わないので、この設定も勝手に覚えてくれません。Cloud Save に保存して、そのパスフレーズ(パスワード)をどこかに控えておく必要があります。


…と思ったら、クッキーちゃんと食ってるじゃないか。
訂正。
「クッキーを使わない」は誤り。同一PCを使う限り、検索の設定は勝手に覚えるようです。
でも Cloud Save で保存したものは暗号化して完全に匿名状態で保存してるから(Googleアカウントとかとは違って)安心してね、ということのようですが私の英語力不足でよく分からない…
とりあえず、Cloud Saveにパスフレーズをいちいち入力しなくても普通に使い続けられるみたい、です。

便利機能がいろいろ

検索窓の右側の「もっと」>「便利な機能(Goodies)」をクリックすると、いろんな「かゆいところに手が届く」ツールがずらりと並んでいます。結構面白い。

パスワード生成。

左側の列の「Cryptography」>中央の列の「Password 15 strong」で、15文字のパスワードを自動生成してくれます。右上のテキストボックスを修正して「Password 20 strong」にしたら20文字のパスワードを生成してくれました。

距離測定。

左側の列の「Travel」>中央の列の「Distance Philly to London」で、Phillyフィラデルフィア?)からLondonまでの距離を計算してくれます。右上のテキストボックスを「Hatogaya to Warabi」に修正して、鳩ヶ谷市から蕨市までの距離を計算してもらいました。ちなみに「Tokigawa to ogose」や「Tokigawa to moroyama」は答えてもらえなかった。

IPアドレス判定。

左側の列の「Programing」>中央の列の「ip Address」で、リモートホストが表示されます。ここで「日本」「さいたま市」と表示されてしまうので個人情報にセンシティブな方はちょっとびっくりするかもしれませんが、これはIPアドレスのみから判定しているものと思います(ちなみに今私がいるのはさいたま市ではありません。すぐそばだけど)。

他にも、QRコード生成とか、ローマ数字の読み方とか、通貨換算とか、試しきれないくらいいろんなツールがあります。全部英語ですが、中の人ぜひ日本語化お願いします。

IPアドレスやパスワードは、アドレスバーに直接入力して使うこともできるんですね。
こちらに解説があります。

でも使わない、かも。

とはいえ、やっぱ不便なので、あんまり使わないと思います、私は。
個人情報とかあんまり気にしないタイプであるせいもありますが、今後もメインはGoogle検索を使うと思います。
とはいえ、Googleを脅かす二番手以下が伸びることは、Google検索のユーザーにとっても利益になることでもあるので、duckduckgoに興味を持った方はぜひ使っていただきたいなあ、と思います。

Firefoxの検索バーにduckduckgoを追加する

duckduckgo Plusのアドオンがあるので、メインで使う人はアドオンをインストールすればよいでしょう。

私は「たまに使う」という程度なので、検索バーに追加するだけにとどめておきます。
アドオンも余計なボタンも増やしたくないので。

  1. https://duckduckgo.com/を表示する。
  2. 検索バーのアイコン(Googleがデフォルトの人は「g」)を左クリック。
  3. 「"DuckDuckGo"を追加」をクリック。