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モバイルルーターとしても使えるかもしれないTVチューナー「TV BOX」

フルセグ受信できるテレビチューナー「TV BOX」がドコモから発売されます。

TV視聴機能非搭載のスマートフォンタブレットで、フルセグ、ワンセグ、NOTTVが楽しめるテレビチューナー。「TV BOX」で受信したデジタル放送を、ワイヤレス接続により、スマートフォンタブレットに転送し、専用アプリにてフルセグ、ワンセグ、NOTTVを視聴できるほか、録画機能にも対応。ドコモUIMカードに対応しているため、HDMIケーブル(別売)を利用してテレビに接続すれば、スマートフォンタブレットと同様に、YoutubeTMなどのプリインアプリやダウンロードしたAndroidアプリなどをテレビでも利用可能。
また、テザリング機能により、タブレットやゲーム機などを最大8つまでインターネット同時接続が可能。さらに、3560mAhの大容量バッテリーを搭載しており、モバイルチャージャーとしても利用可能。

報道発表資料 : 2014夏モデルの12機種を開発・発売 | お知らせ | NTTドコモ

インプレスの記事によると、販売価格は1万円台前半とのこと。

Wi-Fi接続可能なiPhoneや、Androidスマートフォンで利用できるフルセグ対応のテレビチューナーです。
たとえば、窓際に「TV BOX」を置いておき、そこからWi-Fiで飛ばして手元のスマートフォンでテレビ放送を視聴できます。サイズ的にはスマートフォン一台程度なので、屋外への持ち運びも容易でしょう。
内蔵のMicroSDHCカードに録画することもできます。
また、「TV BOX」にドコモのデータプランのSIMカードを挿してモバイルデータ通信を行わせることも可能で、テザリング機能もついています。したがって、モバイルルーター代わりに使える… かもしれないわけです。バッテリーも3560mAhと大容量です… が、フルセグ受信してワイヤレスでスマホに飛ばしている間はこれでも不足を感じるかもしれませんね。

インプレスの記事によると、ドコモ新料金プランにおける「デバイスプラス」のSIMカードとのセット売りを想定しているような感じですね。
バイスプラス500の500円とspモード300円で、合計月800円(税抜)を足すことで、主回線とパケットをシェアできるデバイスプラス用SIMを使えるようになるわけですが… あんまり800円足す意味がないような気もしますが。ドコモのSIMを挿さないと番組表を見られないような罠があったりするんでしょうか。
たとえば、Wi-Fi専用のタブレットを使って、「TV BOX」経由でテレビを視ながら同時にインターネットに接続しようとした場合には「TV BOX」にデータSIMを挿さないとタブレットはネットに接続できません。そういう場合にはSIMを挿す必要がありますね。

むしろ、デバイスプラス500とspモードで月800円(税抜)払うよりは、月1,000円程度のMVNOのSIMを使いたいところです。利用できる高速データ通信容量も増えますし。テレビ番組表を同期する程度なら250kbps程度の低速でもまったく差し支えないでしょう。ただし、MVNOのSIMを使うとテザリングできない(spモード固定)ような気がします。そうするとモバイルルーター代わりに使うことはできなくなってしまいますね。

SIMを挿さずに、単にワイヤレステレビチューナーとして利用することも可能(つまり月額料金は必ずしも必要ではない)ということですが、単独で販売してくれるんでしょうか。販売時はやっぱり「デバイスプラス500」2年縛りのSIM付きで、おそらくスマホと抱合せで販売することになるような気もしますが。その辺はまだよく分かりません。

こちらのドコモ加藤さんのインタビュー記事の最後の方に「TV BOX」について言及されていますが、「TV BOXについては、dビデオを見る場合をイメージして紹介した。」という発言が出てきます。てことは、「dstickの高機能版のような位置づけで、地上波フルセグの受信に関してはおまけ的な扱いなのかもしれません。

他のチューナーと比較してみる

iPhone対応でフルセグを視聴できるPIX-DT350-PL1と比較すると、PIX-DT350-PL1は「TV BOX」より安くてコンパクトですが、Lightning端子に直接挿す構造になっているのが特徴です。カバーと干渉するし、持ち方次第ではチューナーが邪魔になるし、誤って折っちゃいそうな心配もありますね。その点「TV BOX」はiPhoneWi-Fiで接続するので、「TV BOX」をかばんの中に入れておいても大丈夫です。また、PIX-DT350-PL1には録画機能も無いようです。
ただし、PIX-DT350-PL1には「TV BOX」には無い外部アンテナ入力端子がありますから、電波の届きにくい屋内でも、アンテナケーブルがあれば3.5mmミニプラグ変換アダプタを介して有線接続で確実に視聴することができます。

iPhone対応で、Wi-Fiで接続するSoftBank SELECTION のポケットフルセグと比較すると、ポケットフルセグの方はモバイルデータ通信機能が無く、バッテリー容量が 2500mAhと「TV BOX」よりも少なめです。PIX-DT350-PL1同様、有線アンテナ用の外部アンテナ端子があるので、アンテナケーブルが届く範囲なら有線で接続することで確実に視聴することができます。Amazonのレビューやここのレビューを見るとアンテナの受信感度はずいぶん悪いようなので、ポケットフルセグは屋内用と考えるべきなのかもしれません。「TV BOX」のアンテナ受信感度はどうでしょうか?「TV BOX」には外部アンテナ端子がないので、受信感度が悪いと全く使い物にならないわけですが…