周回遅れの日記

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ついにau回線の格安SIMが登場

ついにau回線を利用したMVNO格安SIMが登場するそうです。
auの端末処分して失敗した!と思っている方多いのではないでしょうか。
私もそうです… 持っておけば良かった…
高速LTE、音声通話、スマホが低価格でそろう「mineo(マイネオ)」の提供開始について
関電系のケイ・オプティコムの提供するmineo(マイネオ)です。
IIJmioクーポンスイッチアプリと名称が似ていますがきっと偶然の一致でしょう。

auの端末でも使える!

従来、MVNO格安SIMといえばドコモ回線を利用したものがほとんどでした。
したがって、MVNO格安SIMを利用する端末としては、ドコモの端末を利用する場合がほとんどでした。ドコモの端末であれば、基本的にSIMロックを解除しなくても、そのままドコモMVNO格安SIMを挿入してAPを設定するだけで使えたからです。
これに対しauの端末は、ドコモ回線を利用したMVNO格安SIMを利用できない場合が多く(SIMロックを解除すれば利用できるものもある)、auの回線を解約してしまうとモバイルデータ通信を利用できず、Wi-Fiで使うしかなくなってしまうことが多かったのです。格安SIMを使えないことが嫌われて、端末のリセールバリューもやや下がっていたような感もあります。

でも、mineo(マイネオ)と契約することで、auの端末も有効に活用できるようになりました。今後、これがau端末のリセールバリューにも反映されるのではないでしょうか。中古端末を買いたい人は急いだ方がお得かも(売りたい人は待った方がいいかも)しれません。

動作確認端末一覧はこちら
SIMフリー版のiPhone5s以外は、すべてauの端末のようです。
使えない端末もあるようです。
auiPhone4SiPhone5も載ってません。
3Gのモバイルデータ通信は使えないということなので、LTE非対応のiPhone4Sは使えないのでしょう。
au版のiPhone5は大人の事情で載せていないだけなのでしょうか?(iPhone5c買って!)。
それとも技術的な理由で使えないのでしょうか。*1

音声通話プランの料金が安い!

モバイルデータ通信のみの「シングルタイプ」の月額基本料金は980円(税抜)で、1GBの高速データ通信を利用できます。
1GBを使い切った後の低速通信は200kbpsです。また3日間500MB使った場合も200kbpsに制限されます。
ここまでは、ドコモ回線利用のMVNO格安SIMと同じ標準的な内容です。

音声通話付の「デュアルタイプ」は月額基本料金が1,590円(税抜)で、シングルタイプに比して610円が音声通話の割増し分ということになりますが、IIJmio日本通信の音声通話プランよりも安くなっています。

また、「デュアルタイプ」「シングルタイプ」ともに、050番号のIP電話サービス「LaLa Call」の基本料金が無料になっています。提携先の無料通話リストをみると、KDDIフュージョン、電力系などの050番号と無料通話ができるようです。MVNOの音声通話プランは無料通話や家族無料分がありませんが、家族間であれば050番号での通話を利用することで通話料を節約することができますね。

モバイルデータ通信の通信容量は、柔軟に使い回すことができるようにもなっています。
IIJmio系で利用できるような高速通信/低速通信の切替はできないようですが、余った通信容量は翌月まで繰り越すことができます。今月400MBしか使わなければ、余った600MBは翌月に繰り越して1600MB使えるわけです。
また、「パケットシェア」という形で、家族などの住所を同じくする者のグループ内で余った通信容量をシェアすることができます。
今月使った高速通信量はマイページで確認できます… そういえばOCNモバイルONEは4月から通信量を確認できるはずだったのに、未だに提供されておりません。新規参入組に負けてどうするOCN。

先行予約で基本料金が割引き

SIMカードのみ申し込む場合で、最初の6ヶ月間に基本料金から980円(税抜)が割引となります。
したがって、6月3日からシングルプランの利用を開始して、解約可能になるまでの最初の13ヶ月に発生する費用は契約手数料3,000円+(初月基本料金*2980×27÷30)+(基本料金980×6)=9,762円、13で割って一月あたり約750円(いずれも税抜)です。普通に申し込むよりかなりお得。
こちらは人数制限は無く、6月2日までに予約を済ませ、かつ6月3日から30日までに申込み手続を完了させればキャンペーンが適用されます。

また、端末セットで、DIGNO M(KYL22)とセットで申し込んだ場合、24ヶ月間にわたって基本料金から980円(税抜)が割引となります。
DIGNO M(KYL22)、ヤフオクでの落札価格を見ていると未使用新品で2万程度。
となると、端末セットで一括48,000円というのは割高ですが、24ヶ月間基本料金が無料になるというのであれば、逆にヤフオクで落札するよりこっちで買った方がお得でしょう。
「先着1,000名さま限定」という限定割引です。いま「現在のご予約状況:○ 先着にてご予約いただけます。」と表示されていて(5月16日0時30分)まだ申込み可能なようですね。
(追記)5月16日のうちに1,000名に達して終了してしまったそうです。

2枚目のMVNOのSIMはauの方が良かったかもしれん

別々の事業者が提供する、ドコモ回線利用のMVNOのSIMを2枚持っている場合でも、上流のドコモでトラブルが起きてしまうと、両方とも使えなくなってしまいます。
でも、片方がドコモ回線で、もう片方がauの回線だったら、ドコモでトラブルが起きてもauの方は使えます。逆にauでトラブルが起きてもドコモの方は使えます。
そういう点から考えると、MVNOのSIMを複数持つなら、ドコモとau両方に分けた方がいいかもしれません。

私もちょっと後悔しております。
当分au回線からのMVNOは出ない気がしていたので、au端末処分しちゃったので…
かといって今から安いau端末買っても安いのは使えないし…

不安な点…品質は大丈夫か?

MVNO格安SIMは基本的に「安かろう悪かろう」なサービスであります。
品質はもちろんキャリアの回線に劣ります。
ただ、「安かろう悪かろう」な中でも「値段を考えれば納得」となる水準と、「全然使えねー」となる水準がありまして、ドコモ回線利用のMVNOの方ではもうその辺の序列付けがはっきりしつつあるところですが、mineo(マイネオ)はどうなるでしょうか。
名指しはしませんが、料金最安品質最悪で有名な某社のアレみたいなことにならないか心配ではあります。

質疑応答の時間には、auMVNO回線の料金を考えると、月額980円では儲けがないのではないかと問われた。津田氏は、「レイヤー2接続で接続料は支払うが、社内のオペレーションコスト、プロモーション費用を抑えて、利益が出る構造にした」と説明。

ケイ・オプティ、1GB月額980円~でauのLTE回線を使うMVNO - ケータイ Watch

auMVNO回線の料金」ですが、総務省から出ている資料には、2014年3月末に総務省に届け出たレイヤ2接続の月額データ通信接続料として、こんな数字が出ています。

事業者 10Mbpsあたり料金
NTTドコモ    123万円
KDDI沖縄セルラー    275万円
SBモバイル    352万円

ドコモも、かつてはぼったくり価格で卸していたわけですが、日本通信とのバトルもあり、2014年3月末の数字ではずいぶんと下がりました。が、2014年3月末時点で、KDDIはドコモの倍以上の料金になっています。
ドコモの倍以上の値段で仕入れて、ドコモ回線利用のMVNOと同水準の料金でサービスを提供しているわけですから、まあずいぶんとユーザーを詰め込むことになるんだろうなあ、ということは容易に想像できます。
売値が同じで仕入値が倍ですから、たぶんドコモ回線利用のMVNOの1GB1,000円級のプランの倍くらいはユーザーを詰め込んでいるのでしょう。となると、月額500円級の特に名を秘す某社のアレと同じくらいの品質になっちゃうのかなあ… そうならないことを祈りますが。

まあいずれはユーザーも増え、mineo(マイネオ)以外でも参入するところも増えるでしょうから、接続料もドコモ並みに下がり、品質もどんどん改善されるだろうとは思います。ていうか改善してくれないと困る。
長い目で見ることが必要かもしれません。長い目で育てようじゃないですか。
先行予約で7月〜12月を980円割引(シングルプランなら無料)なのはその辺も踏まえてのことだと思います。
つまり最初の半年はテスト中のサービスのお試し期間だと思ってくださいね、ということ。

13月縛りがある

mineo(マイネオ)は最低利用期間の縛りがあります。

mineoでは、利用開始月翌月から12カ月間の最低利用期間を設定しています。
最低利用期間内に解約される場合は、解約精算金9,500円(税込10,260円)を申し受けております。

モバイルデータ通信の「シングルタイプ」音声通話付の「デュアルタイプ」いずれも同じようです。

ドコモ回線利用のMVNOだと、縛り期間があるプランは敬遠される傾向にあります。よく知られているようにMVNOの料金は値下がりが予想されるからです。
とはいえ、au回線利用だと選択肢がここしかないわけですが。

また上記のように、品質には不安があるのを考えると、縛りがあるのは不安です。
どうにも使い物にならないと判断しても逃げられないからです。
この辺どうにかならないかなあと思いますね。
接続料が高い分縛りをつけないとどうにもならないのかもしれませんが。

古い端末が使えない…

データ通信でのご利用は、au 4G LTEサービスエリアに限られます。

auプラン(Aプラン)料金|mineo(マイネオ)

mineo(マイネオ)は3Gでは使えません。
したがって、auLTEがまだ来ていない地域では使えません… が、auLTEはエリアの広さは良さそうなので、エリアに関してはあまり問題にならないかと思います。

問題は、非LTE端末が使えないとされていることです(音声通話だけなら使えるのかも)。
動作確認端末一覧はこちら

ドコモ回線利用のMVNOの場合、中古品や機種変0円の投売り型落ちモデルで利用する用途で人気が広がりました。機種変で最新機種に乗り換えた後の、余った古い端末の有効利用という用途もありました。
OCNモバイルONEがサービス開始した当初は、LTE端末限定のサービスで、非LTEの端末は使えなかったのですが、非LTE端末のユーザーからずいぶんとブーイングが飛んだのをよく覚えています。結局、サービスインから3ヶ月程度で3G端末でも利用できるようになりましたが。

そのあたりを考えると、3G端末を利用できないままでは、ドコモ回線利用のMVNOほど爆発的な人気にはならないのではないか、という気もします。いろいろ大人の事情があるのかもしれませんが、ユーザー拡大のためには3G端末も利用可能にした方が良かったのではないでしょうか。
まあ今ではLTE端末の白ロムもずいぶん安くなりましたから、2、3年前とは事情が違うのかもしれませんが。

*1:auiPhone5は3Gが使えないと、使えるのがLTEのバンド1(2100MHz)限定となりエリアに不安があるので利用させない、らしいですよ。

*2:初月の6月分は日割り計算で課金される。6月分は割引キャンペーンの適用も無い。割引の対象になるのは7月分から12月分までの6ヶ月間。