周回遅れの日記

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あの人の正体を語ろう

…隴西の李徴は、かつては郷里の秀才であった。
しかし、片意地で自負心が強く、役人の身分に満足しきれなかった。
彼は官職を辞しITライターとして名を成そうとするも、うまく行かず、ついに挫折。
携帯乞食となって屈辱的な生活を強いられたが、その後、地方の併売店へ契約に出かけた際に発狂し、そのまま山へ消え、行方知れずとなった。

翌年、李徴の親友であった袁惨は、地方出張の際、先を急ぐとて危険をもかえりみず、月が明るく残る未明に旅に立つが、その途中ではらさくに襲われる。
しかし、そのはらさくの正体は李徴であった。
すすり泣きをした後、はらさくとなった李徴は茂みに姿を隠したままいきさつを語る。
「昨年、何者かの声に惹かれ、わけがわからぬまま山中に走りこみ、気がついたらはらさくになっていた。人間の意識に戻る時もあるが、次第に本当のはらさくとしてOCNやIIJの悪口を言い、延々とコピペをする時間の方が長くなっている。
そこで君に頼みがある。
まだ自分が記憶している数十のMVNOの比較表を書き記して残してくれないか」と。

袁惨は答えた。
だが断る。その表もう古いから要らない」

(新年あけましておめでとうございます。お正月のお遊びです)