周回遅れの日記

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ヤマト運輸の「小さな荷物」向け新サービスについて

ヤマト運輸の「小さな荷物」向け新サービスについて思ったことをメモ。
3月31日のクロネコメール便の廃止に関連して、4月1日から新サービスを開始するよという話でした。
クロネコメール便廃止へ - 周回遅れの日記
今日発表がありました。

ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区代表取締役社長:山内 雅喜、以下ヤマト運輸)は、本年4月1日より、「小さな荷物」の宅配に最適な、対面配達サービス「宅急便コンパクト」と、投函サービス「ネコポス」を発売いたしますので、お知らせします。

「宅急便コンパクト」と「ネコポス」の発売について | ヤマトホールディングス

【PDF注意】「4月1日発売の新サービスについて」

宅急便コンパクト

荷物のサイズは限定される。
一つは340×248mm「専用薄型BOX」。
JPのレターパックと縦横は同じで、厚さが10nn程度なんだと思われる。
もう一つは250×200×50mmの「専用BOX」。
60サイズより小さい。50サイズというところ。
梱包はヤマト指定の専用BOXを購入しなければならない。65円(税込)。
自分で同じサイズの容器を用意して専用BOX代を浮かせることはできない。

関東→関東の標準料金は594円(税込)。専用BOX代65円を足して659円。
なお、通常の60サイズの宅急便料金は756円(税込)だ。100円ほど安くなる。
はこBOONの関東→関東(同一都道府県を除く)の2kg以下は597円で、はこBOONの方が50円ほど安い(ただし、はこBOONは持込みが前提で集荷には来てくれない)。

運賃は全国一律ではなく地域別なので、遠隔地まで送ると高い。
関東→沖縄の標準料金は864円(税込)。専用BOX代65円を足して929円。
北海道→沖縄の標準料金は1,188円(税込)。専用BOX代65円を足して1,253円。

割引制度が3種類。
(1) クロネコメンバー割プリペイドチャージによる割引)
(2) デジタル割、指定の送り状印刷で50円引。
(3) 持込割引100円。
割引を最大限効かせた場合の関東→関東の料金は354円(税込)。専用BOX代65円を足して419円。
割引を効かせるなら、はこBOONよりも安くなる。
割引を効かせてもレターパックライトよりは高いが、レターパックプラスよりは安くなる。

コンビニでも「順次取り扱いを開始する予定」だそうだが、コンビニ持込みでは割引が効かない。
近くに直営店がないと割引を最大限効かせるのは難しそうだ。

専用BOXは直営店、取扱店で購入できる。
「コンビニで販売予定」とは書いてないのでコンビニで専用BOXは販売する予定はないのだろう。
「お届けは5枚以上から」となっている。

こうしてみると、近くにヤマトの直営店がない人が、単発で一個だけ荷物を送りたいから集荷しに来てよ、といった用途にはあんまり向かない。料金面でも使い勝手の面でもあまり魅力的ではない。
ヤマトと契約するほどではないが、毎週1個2個と荷物の発送がある人向けという感じだろうか。

ネコポス

要契約だが個人事業者もOK。
レターパックよりやや小さい角形A4サイズ、312×228mm以内、厚さ25mm以内、重さ1kg以内。
クロネコメール便よりも縦横はやや小さい。厚さは緩和された。
原則として対面渡しせず郵便受けに投函。追跡可能。
お値段は応相談。
一例として、月間100個発送で全国一律200円台半ば。
厚さ10mmのクロネコメール便の代替と考えるときっつい。

CDを送る場合の厚さ5mmも、書籍を送る場合の厚さ25mmでも同じ料金になってしまう。
薄い荷物の場合は安くしてくれよ、と言いたいところだが、そうすると信書を送るのに使われてしまうということでしょうか…

なおクリックポストは340mm×250mm×30mm、重さ1kg以内で164円、郵便ポスト投函で差出可能、クレカかデビットカードがあってCCCに魂を売れば誰でも利用可能。

なおネコバスは誤り。ネコパスも誤り。さっきから私なんども打ち間違えてる…

(追記)ヤフオク!で宅急便コンパクトの送料をいくら請求すればいいの?

上記のように、「宅急便コンパクト」は、割引制度を利用するかしないかで、料金が変動します。
オークションの商品の送料については、梱包してみないとサイズや重量がはっきりせず事前に送料を確定しがたいという問題があるのですが、「宅急便コンパクト」についてはそれ以上に不確定要素が増えており、梱包が終わったあとも実際に決済するまで送料が確定しません。

その一方で、ヤフオク!の「ご利用にあたっての注意」の改定によって、「送料は実費」が原則となります。
ヤフオク!で実費以上の送料請求が禁止行為に追加 - 周回遅れの日記

・ 送料を請求する場合は、以下の範囲内の金額としてください。
(1) 運送業者に委託する場合、運賃および代金引換手数料、速達、書留、冷凍、冷蔵等の運送業者に支払うオプションサービスの手数料の実費のみ。代金引換手数料や、運送業者に支払うオプションサービスの手数料を送料に含む場合は、その旨と含まれる料金の名目および内訳の金額を商品説明に明記してください。

ご利用にあたっての注意改定のお知らせ(Q&A追加)

じゃあ、「宅急便コンパクト」を選択した落札者に対して送料をいくら請求したらいいんでしょうか。
「関東」→「関東」で、標準価格の659円を請求して、実際に支払った送料が割引を最大限効かせた419円だったら?

まあ一番無難なのは659円で請求しておいて、割引を適用せずに659円を支払って、領収書などをきちんと保管しておくことでしょう。書類をきちんと保管しておけば、差額を着服してると落札者に騒がれても大丈夫です。まあそれでも、ひどい落札者にあたるとトラブルにはなるような気はしますが…

私は宅急便コンパクトをあんまり利用しないと思うので、まあどうでもいいかなとは思ってるのですが、実際に利用するとなればちょっと悩みどころではありますね。

「実費」は何を意味するのかというのも、突き詰めて考えてみると難しいものです。
はこBOONのポイント還元分を値引しろ」と要求する落札者もいるそうですから…