周回遅れの日記

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Nexus7でワンセグを視る

Androidタブレット用のワンセグチューナー、LDT-1SA01というものがあります。
去年格安で入手したものの、当時持っていたタブレットがAndroid2.2で非対応だったため死蔵していたのですが、Nexus7を買ったので使ってみます。
チューナーのサイズはかなり小さいです。

パッケージの中身。

チューナー本体、チューナーをタブレット等に貼り付けるためのシール、MicroUSB(オス)-MicroUSB(オス)ケーブル、とUSB(Aオス)-MicroUSB(オス)変換ケーブル。
USBコネクタと比べると本体のサイズの小ささが分かるのではないかと。

余談ですが、このUSB-MicroUSB変換ケーブルは通信/充電、両方で使えるケーブルです。ACアダプタから充電できること、PCと接続して通信できることを確認しました。
MicroUSB-MicroUSBケーブルは、使えるハードウェアを持っていないので確認していません。

アプリをインストールする

視聴アプリケーションをインストールするための光学メディアの類は付属していません。
Google Playから「らくデジ」または「らくデジ for スマートフォン」をダウンロードしてインストールする必要があります。名称から察するに「らくデジ」がタブレット用という扱いなのだと思われます。

両者の違いは詳しくは後述しますが、Nexus7においては、要するにこんな感じ。

名称 縦置き 横置き 画面拡大
らくデジ 中くらい
らくデジスマホ × 大きい

「らくデジ」を使ってみる

まず、タブレット用の「らくデジ」をNexus7にインストールします。

アプリをインストール後、ワンセグチューナーをタブレットに接続します。
Nexus7の場合はMicroUSB-MicroUSBケーブルを使います。

「このUSBデバイスが接続されたときにらくデジを開きますか?」
「このUSBデバイスにデフォルトで使用する」

接続後、すぐにアプリを開いて差し支えない場合は「はい」を選ぶといいでしょう。

初回接続後、有無を言わさずファームウェアのアップデートが始まります。
拒否できないようです。
もしWifiを切った状態でチューナーを接続したらどうなるんだろう、と思いましたがもう試せません。


ファームウェアアップデート」

外すなよ、と注意書きがあります。あわててチューナーを外さないように。

ファームウェアのアップデート中にはワンセグチューナーを絶対に取り外さないでください。」

アップデート終了後、いきなりアプリが強制終了。
なにやら前途多難な感じです。

「問題が発生したため、らくデジを終了します」

再度アプリを起動すると初期設定がはじまります。
チャンネル設定、手動でできるようですが「自動」にしてみます。

数分間かかるよ、とのことですが、私の場合は2分程度で終わりました。

私の現在位置の埼玉県のチャンネルが自動的に登録されました。
位置情報をどこから得たのかは未確認。

チャンネル設定が終了し、適当に選局するとワンセグが映りました。
横置きした場合のレイアウトはこんな感じ。
既定の設定では、テレビ画面の大きさは、タブレット全画面のうちほぼ四分の一くらいの大きさです。残りは番組情報や番組表が占めています。
画質は従来の携帯電話のワンセグとほぼ同じ程度だと感じます。

赤い●をタップすると録画もできます。
ただし録画予約(タイマー録画)はできません。録画終了時間も設定できないので、手動で録画をはじめ、手動で録画を終える必要があります。
録画してみて、録画ファイルのサイズを確認してみると、45分の番組で133MBの.tsファイルが\Rakudejiディレクトリに作られました。
ムーブとかダビング10とか、そういう機能は一切無いようです。

チャンネルの切替えにはちょっと時間がかかります。チャンネルをどんどん変えながら視たいものを探すには向かないですね。番組表を読んで何を視るか決めた上で選局するやり方を全体にしているようです。

タップすると画面サイズを変更でき、フルスクリーンになる…はずですが、ならないのです。
なんかレイアウトが崩れています。

何度かタップしたり、「字幕オン」の左側のボタンをタップして画面の向きを変えていると、フルスクリーンモード、のようなものになりました。

拡大前と比べると、だいたい1.5倍か2倍か、そのくらいの画面サイズで、周囲の額縁の黒い部分が広すぎます。
普通はこれをフルスクリーンとは言わないでしょう。
ただし、ワンセグの解像度できれいに視るためにはこの程度のサイズが限界かもしれません。
もっと拡大するためには、「らくデジ for スマートフォン」を使う必要があります。

「らくデジ for スマートフォン

「らくデジ」をいったんアンインストールして、「らくデジ for スマートフォン」を入れ直してみます。

チャンネル設定までは「らくデジ」と同じ。
レイアウトはこんな感じです。

「らくデジ」と異なり、縦置き限定です。
横置きにしても画面は回転してくれません。
タブレットなので、異様にテレビ画面が小さく見えますが、スマートフォンだと上半分くらいがテレビ画面になるんじゃないでしょうか。

画面をタップすると、フルスクリーンモードにすることができます。横置きです。
ただし、解像度320×240のワンセグをフルスクリーンにすると… はっきり言って汚い。

小さい画面だときれいに見えても、拡大するとドットの粗さが目立ちます。

↑縮小していない画像です。重いので単なるリンクを貼るに留めています。

拡大すると、かえってテロップの文字が読みにくくなったりもします。

手許に置いてみると汚さが目立ちますが、ある程度距離を置いて(50cmくらい)横目で眺めている場合はそんなに気にはなりません。その代わり、じーっと凝視していると時々ドットの粗さが目につくようになります。それが我慢できるかどうかというところでしょう。
何か作業をしながら「ながら視聴」で傍らで野球中継か何かを流しておくなら許容できると思います。気合いを入れて真面目に観戦するには厳しいです。

試してませんが、10インチの画面でフルスクリーンモードだとたぶん耐え難いと思う。
7インチが限界ではないでしょうか。

アナログ放送と、フルスクリーンのワンセグを比較

筆者はいまだにPC-MV1TV/PCIという古い古いアナログチューナーを使っています。
正確には、デジアナ変換で変換されて流れてくるものをアナログチューナーを使ってPCで視ています。
23インチのモニターで、640*480のサイズのアナログ映像を見る場合の画面サイズを実測すると、約17cm*約9cmありました。
一方、「らくデジ for スマートフォン」をインストールしたNexus7でフルスクリーンでワンセグを視た場合、画面サイズを実測すると約14cm*7.8cmありました。
アナログ放送よりちょっと小さいサイズで、前述のように画質は地デジはもちろん、アナログ放送よりも劣ります。ただ、私の主観的感覚ですが、我慢すればアナログ程度には視られるかな、というのが感想です。

ちなみに遅延ですが、デジアナ変換で流れてくるものに比べて、Nexus7でのワンセグは4秒から5秒ほど遅延が発生しています。実況に使いたいような人の場合は困るかもしれませんね。

おすすめ?

前記のように初期設定中にも一度アプリが落ちました。
また、テスト後にLDT-1SA01を外したらNexus7も一緒に電源が切れてしまいました。
そんなに安定はしていないようです。
私の場合は使えましたが、Webでは「Nexus7でも使えないよ」なんて話もあるようです。
まあ、あんまり出来はよくないです。
私は格安で入手(正確に言うと、格安で大量に押さえた方からお裾分けをいただいた)したから「こんなもんだな」で済みますが、8000円とか1万円で買うようなものではないなあ、とは思います。

単にワンセグを視るためならこれを買うより、携帯電話やスマートフォンを白ロムで買ってワンセグ専用に使った方が良いのではないかと思います。これを買ってタブレットで使う価値があるとすれば、「4インチとか5インチの小さい画面じゃなくて、多少大きな画面で視たいが、画質にはこだわらない」というニーズがある場合に限られるのではないでしょうか。
「きれいに視たい」という気持ちがあるなら普通にフルセグにいくべき。

Logitec Androidタブレット用ワンセグチューナー LDT-1SA01

Logitec Androidタブレット用ワンセグチューナー LDT-1SA01

amazonだとちょっと高いですが、まだ格安で買えるところが他にある…かもしれない。

屋内でワンセグを視る

私の自宅は、屋内ではまったくワンセグは映りません。
窓を開けると多少は映るようになります。震災で停電のときは、寒くない程度に窓を少し開けてワンセグでニュースを見て、感度が悪くなると窓をもう少し開けて、感度が良くなると少し閉めて… ということをやっていたのを思い出しました。
今は、屋内ではこういうアンテナケーブルを使っています。

ケーブルをタブレットのそばまで引っ張ってきて、ワンセグのアンテナを挟み込んで使います。

これで屋内でもワンセグがきれいに映るようになります。
欠点は有線なので、ケーブルの長さ以上に延ばせないこと、防水性がないことです(試してないけど、お風呂には持ち込めないと思う)。屋内用ワンセグアンテナを導入すればそういう欠点を払拭できますが、私の自宅の場合は有効範囲が狭すぎて使えませんでした。

ELECOM ワンセグ携帯用アンテナケーブル 3m(ブラック) MPA-AT3BK

ELECOM ワンセグ携帯用アンテナケーブル 3m(ブラック) MPA-AT3BK

充電関係(追記)

マニュアルには、SO-02Dを使う場合は、ワンセグを視聴しながら充電ができると書かれており、Nexus7ではどうだろうと思って、LDT-1SA01の充電用のコネクタに接続してみましたが充電はできませんでした。視聴中、録画中は充電できないので、事前に必要なだけ充電を済ませておく必要がありますね。

純正品のASUS Nexus7 専用 ドッキングステーション 90-XB3XOKDS00030-を買ったので、これを使って充電中、LDT-1SA01を使ってワンセグを視られるか?というと、視られませんでした。

ドッキングステーションに載せているときにLDT-1SA01を接続してみましたが、「ワンセグチューナーを外して、再度差し込んでください。」と出て結局使えませんでした。

(追記)

LDT-1SA01ですが、「らくデジ」で録画したファイルを「らくデジ」で再生する際にはチューナーを接続していなければならないことに気づきました。つまり、

  • 出先で録画したファイルを再生したい場合、チューナーも一緒に持っていかなければならない
  • 充電中はファイルを再生できない

ということ。

これはちょっと不便。別のアプリを使えば再生できるのかもしれませんが、MX動画プレーヤーなど、今インストールしているものでは再生できませんでした。他に再生できるアプリがあるのだろうか。