周回遅れの日記

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USBポートで充電するときの出力電流を調べてみた

USBポートの出力電圧・出力電流をチェックするツールを買ったので使ってみました。

充電できない、充電速度が遅いという場合に問題を切り分けするのに役立ちそうです。
安かったので精度がどんなもんか、ちょっと不安ではあります…
「CHARGER Doctor」というロゴの下に「(3.5V-7.0V、0A-3A)」と書かれています。
これが測定範囲のようです。

使い方は… ただUSBポートに挿すだけです。
USBポートに接続すると、こんな感じで、一定時間ごとに電圧、電流が交互に表示されます。

出力電圧5.02V(左側)、電流は0アンペア(右側)ですが実際に充電していないからゼロ表示。
実際に充電をはじめると、最初は10秒ほど妙に高かったり低かったりする電流表示になりますが、10秒ほど待つと安定した数値が表示されるようになります。

ノートパソコンのUSB2.0ポートからスマートフォン

ノートパソコンのUSB2.0ポートから、スマートフォンへ充電してみます。
ふた昔ほど前のスマートフォン、ドコモP-01Dを実験に使います。
使用する充電ケーブルはスマホ購入時の付属品、docomoのロゴが入っているUSBケーブルです。充電通信兼用のものです。
充電元のノートパソコンは、2004年製の古いノートパソコンです。
このノートパソコンのUSBポート、2.5W(5.0V*500mA)の外付けHDDがバスパワーで動かないのです(補助電源が必要)。USBポートの給電能力が低いせいだと思うのですが、じゃあスマホを充電するときにはどのくらい充電が遅くなるのだろう?と疑問に思ったのが、電流電圧チェッカーを購入するきっかけ。

早速ケーブルを接続して充電を開始します。

スマートフォン側では「充電中(USB)」と認識されています。
なお、電池残量については、本稿のテストにおいてはすべて30%前後を維持するようにしています。あまり厳密にやっていませんが、40%を超えたらしばらく放電して30%を切ったところで再開するような感じで。

0.43Aと表示されています。
もっと低いと思ったのですが、そうでもなかった。

同じスマートフォン、同じケーブルをデスクトップPCのUSB2.0ポートにも接続してみます。

別のデスクトップPCのUSB2.0ポートでも。

あまり変わりません。0.43Aと0.44Aをいったりきたり。
あれ、ノートは低いんじゃなかったの?
デスクトップは給電能力が高い。ノートパソコンは給電能力が低い、と思っていたのですが、このスマートフォンに関する限りは、古いノートパソコンでも出力電流はあまり変わらないようです。

パソコンのUSB2.0ポートから延長ケーブルを介してスマートフォン

延長ケーブルをかまして充電すると充電時間は遅くなるのでしょうか。
USB延長ケーブルを介して充電した場合の出力電流をチェックしてみました。

ダイソーで購入した2メートルのUSB延長ケーブルを介して充電します。
(ノートパソコン)−(延長ケーブル)−(ドコモUSBケーブル)−(スマートフォン)という接続。

0.43Aです。
延長ケーブルを間にはさんだ場合も、出力電流はあまり変わりませんでした。
なおデスクトップPCで同じ結果になりました。
したがって、PCから充電する場合は、2メートル程度の延長ケーブルを挟んでもあまり影響はないようです。
(後述しますが、ACアダプタから給電する場合は違いが出ました。)

1AのACアダプタからスマートフォン

ここまではPCのUSB2.0ポートからの充電でしたが、ACアダプタからの充電を調べてみます。
スマートフォン購入時の標準付属品の、ドコモ純正ACアダプタを使います。
NTTドコモACアダプタケーブルP01」というやつ。

入力 AC100-240V
0.14A 50-60Hz
出力 DC5.0V 1.0A

裏面にこのように印字してあるので、1.0A近く出るはずです。
USB2.0ポートは500mA(0.5A)ですから、倍の出力が可能なはず、です。

(ACアダプタ)−(ドコモUSBケーブル)−(スマートフォン)と接続してみます。

スマートフォン側では「充電中(AC)」と認識されています。

画像では0.95の表示ですが、実際は0.95Aと0.96Aをいったりきたりしています。
PCのUSB2.0ポートの倍くらいの出力電流ですね。

1AのACアダプタから延長ケーブルを介してスマートフォン

ACアダプタから、延長ケーブルをかまして充電するとどうなるでしょうか。
(ACアダプタ)−(延長ケーブル)−(ドコモUSBケーブル)−(スマートフォン)と接続してみます。

PCのUSB2.0ポートからの充電では、延長ケーブルを介しても変化がありませんでしたが、ACアダプタからの充電では変化がありました。
0.87Aから0.89Aの表示をいったりきたりしています。
延長ケーブルを介しない場合と比べて、出力電流は10%ほど下がるようです。
たぶん、元の出力電流が低いと影響が出ないけれども、出力電流が高ければ高いほど影響が出るのでしょう。
また、ここでは試していませんが、延長ケーブルの長さによっても違うと思います。おそらく。

1AのACアダプターを壁のコンセントに直接挿す

さっきはいつもそうしているように、電源タップに挿したACアダプターからの充電でしたが、電源タップを介さないで、壁のコンセントに直接ACアダプタを挿した場合はどうなるでしょうか。
(なお、使っていた電源タップのケーブルの長さは1.5メートルです)

0.95から0.96Aです。
電源タップに挿していた場合と同じです。
なので、少なくとも1AのACアダプタの場合は、壁のコンセントに直接ACアダプタを挿したからといって、充電が早くなるわけではないようです。

2AのACアダプターからスマートフォン

ここまでは1A出力のACアダプタを使ってみましたが、2A出力のACアダプタを使ってみるとどうなるでしょうか。
ASUSのNexus7(2012)の標準付属品のACアダプタ(2A出力)と、同じくNexus7(2012)の標準付属品のUSBケーブルを使って試してみます。
(Nexus7ACアダプタ)−(Nexus7USBケーブル)−(スマートフォン)という接続です。

0.91Aでした。
スマートフォン側が1A対応だと1Aぴったり流れる… となんとなく考えていたがそうでもないのか。
ドコモの1AのACアダプタより下がった理由は不明。ケーブルのせいかもしれません。

いろんな名前で売られている

このチェッカー、私は「Libra LBR-USBDR」という商品名で、PCグッドメディアから753円(税抜・送料別)で購入しました。
Libra LBR-USBDR(USBポートの出力電圧・電流を測定!USBポートや充電時の実測値チェック!)

が、この「CHARGER Doctor」というロゴの入った商品、あちこちで違う商品名で見かけます。
[rakuten:donya:10931237:detail]
私が最初に買おうと思ったのは上海問屋で「DN-10140」という名前の商品でした。
どうみても元は同じ製品ですね…
私が購入したときはPCグッドメディアが一番安かったのですが、今後は他から違う商品名でもっと安くでるかもしれません…