周回遅れの日記

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FP2級11年9月試験 実技(個人資産相談業務)

昨日のファイナンシャルプランニング技能士2級(FP2級)の試験、受かりました。
学科は6問間違えて54/60点。実技は3つ間違えて38/41。

TACに無料解説集を請求したのですが、届くのは2月先で、しかも実技はなんと協会の資産設計提案業務だけだという。
仕方ないので、ブックオフで本を処分する前に自力で復習します。
2月先には全部忘れてるような気がするし。覚えているうちに。

第1問 社保年金

障害年金はあんまり勉強してなかった。でも、そんなに難しいことは聞かれてないです。
私の正解率9/10。一つ間違えた。

問1 簡単。サービス問題?
○1 誤り。第1号被保険者と第2号被保険者の説明が

○2 適切。原則として天引き。年18万以下等は天引き無し。

○3 適切。

問2 ちょっと難解。あんまり勉強してなかった方が多いのではなかろうか。
○1 初診日か発病日で迷うところだが、「初診日」が入る。
発病日にすると、本人に自覚症状がないまま年月が経過した場合などに、いつを基準日にするか困るじゃん、みたいな話をどっかで聞きました。ホントかどうかは知らない。

○2 前々月か前月かで迷うところだが、「前々月」が正しい。
私は「3ヶ月」と覚えていたのでちょっと戸惑った。当月、前月、前々月の3月ね。

○3 「3級」。
2級限定か3級まで含むかで迷う人はいるかもしれないが、本問では選択肢に2級がないから分かりやすかったのでは。

問3 間違えました。
○1 基礎年金は「縄のTバック」で788,900円。
まぁ正確に覚えなくても、基礎年金は80万弱で、1.25倍するのは1級の障害基礎年金だけ(本問は2級)ということだけ知っていれば回答できます。
*加給年金約20万、加給年金+配偶者特別加算約40万、中高齢寡婦加算約60万、基礎年金約80万、1級の障害基礎年金約100万。このくらいは覚えないと。

○2 平均標準報酬月額の400,000円が入る。
乗率7.5を乗じるのは昔(平成15年以前)。乗率5.769を乗じるのは今(平成15年以降)。
私は「昔は報酬が安くて乗率が高い、今は報酬が高くて乗率が低い」と覚えていました。
解き方としては、安い方の40万に高い乗率を乗じ、高い方の60万(□□□の方)に低い乗率を乗じるようにすれば良い。

○3 「0.981」が正しい。平成23年度の物価スライド率。
私は自信満々に「0.985」と解答して間違えました。
なんで?いつも0.985で計算してたのに!
テキストにも0.985って書いてあるじゃないか!
…そのテキストは一年古い平成22年版('10〜'11年版)でした。
特に、先週平成22年版の実技の問題集(いわゆる浮世絵)を一生懸命やっていたので、平成22年度の物価スライド率が頭に染みついていたんですねぇ。
古いテキストを使っている人は気をつけてください。こんなミスをすることもあります。
*でも古いのを使ったせいで間違えたのはたった一問だけ、とも言える。

○4 「加給年金額」が入る。
基礎年金は子の加算。厚生年金は配偶者加給年金
本問では子が18歳を超えているので「子の加算」になるはずがない、という解き方もあり。

第2問 金融資産運用

今回は保険を飛ばして金融資産でした。簡単。正解率7/7。

問4 知らないと解けないか。
○1 金利が上昇するとみんな高金利の新発債を欲しがります。
その分、過去に低金利で発行された既発債は人気が下がります。

○2 長い。私はここの理屈はよく理解できないので語呂合わせで覚えていました。
テリヤキチョコ大きい→低利・長・固が価格変動が大きい。
*テリヤキチョコって何?私も知らない。

○3 短期債。長期債は値下がりが怖いので。

問5 公式を知ってる人なら簡単。
注意点は問題文をよく読むこと。
私は問題文をよく読まずに、満期まで保有するのと勘違いしたり(8ではなく10で割る)、税引き後って書いてあるのに20%源泉徴収分を忘れて計算したりというミスをよくやっていたのですが、今回は慎重になったせいか幸い間違えませんでした。

問6 これは無勉でもみんな解けたのでは?
○1 レバレッジ ○2 ロスカット ○3 スワップポイント
ちょうどFXのレバ規制が厳しくなった直後で、出題があるんじゃないかと言ってる人がいましたが、その通りになりました。
*FXは昔口座だけ作って放置していたので、細かいこと聞かれたらお手上げだったのですが、基礎的な知識だけで助かった。

第3問 タックスプランニング

「知らないと終わり」が多く難問。正解率7/7。

問7 難しい。
○1 不適切。
事業を開始した年でも開始後2月以内に申請すれば大丈夫。

○2 適切。
これは○か×か判断がつかなかった。貸倒引当金の一括評価って制度があるのは知ってましたが、青色申告の特典なのかどうかうろ覚えだったのです(売上○○万円以上とかそういう縛りがあったような記憶があった)。
でも、○1と○3が×だと見切れたので、三つとも×はないだろうと考えて○にしました。結果的に正解。
ちなみにテキスト(教本分冊)にも詳しく書いてないんですが、調べると確かに青色申告の特典でした。
*詳しくはGoogleで「貸倒引当金 一括評価 青色申告 事業所得」で検索すると、タックスアンサーの該当ページが出てきます。

○3 不適切。
実際に支払われた額に限る。
常識的に考えても、実際の給与の額が税務署にバレてる場合に、実際に支払った額以上の損金を認めるのはおかしいじゃん、ねぇ。

問8 知ってれば簡単。知らないと難しい。
前提として、下記の知識が要ります。
「届出がない場合、所得税は原則定額法法人税は逆に原則定率法)」
「残存価格はない(備忘価格1円になる)」
ちょっと細かい知識かなぁ?知らないともうダメですね。
知ってれば、あとは問題文に載ってる数値をそのまま使えばすぐに答えが出ます。

問9 これも難問。
○1 売上高の60000千円をそのまま答えれば良い。
が、見舞金20千円はどうすべきか迷いましたねぇ。
手持ちの関連する知識としては、「損害賠償は原則非課税」でも「棚卸資産の損害賠償は収入に含める」
じゃあ業務上の事故で事業主が心身に傷害を受けた場合は?
個人事業主自身も事業用資産に近い存在では?
と結構迷ったわけですが、結局、原則重視で非課税と判断して収入に含めませんでした。
調べると、税大講本に「事故などにより心身に損害を受けて休業した場合・・・見舞金などは非課税である」とあります。やはり非課税と判断して良いようです。
根拠は所得税法9条1項17号、所得税法施行令30条、基本通達9−19。
「費用を補てんするもの」であれば収入に含めるけれども、本問の見舞金はそういう趣旨ではないということなので、非課税と判断して良い、と。

○2 最終仕入原価法で算出した金額を答える。42000千円。
これも「届出がないと、事業所得での棚卸資産は原則として最終仕入原価法」という知識がないと答えるのは難しいでしょうか。
減価償却もそうですが、全体として簿記の知識がある人はすごく有利だったと思います。
最終仕入原価法は不正確になるけど税法では・・・って、どっかで聞いたことがあったはず。

○3 これだけは普通にFPのテキストに載ってる知識。
中小企業の個人事業主30万円以下を合計300万円まで全額。

第4問 不動産

得意なはずなのに、二つ間違えて正解率は8/10。

問10
○1 適切。これを間違えちゃいけない。

○2 不適切。「固定資産税」を譲渡費用に含むというのが誤り。

○3 不適切。私はこれは全然知らなくて、適当に○をつけて間違えました。
でもテキスト(教本分冊)にはちゃんと書いてありますね。
家屋を取り壊した後敷地を譲渡する場合は、取り壊した後、その土地を貸し付けその他業務用に使用することなく1年以内に譲渡しなくてはいけないのだそうです。
まぁこれは間違えても良い問題、かなぁ。細かいよ。

問11 これは簡単。基本的な知識。
○1 3000万円特別控除。
○2 14%(10+4)。
○3 20%(15+5)。

問12
○1 取得費は問10にあるように、5%の概算取得費で350万。

○2○3 これは収入の額が特例によって減る分、その割合に合わせて取得費譲渡費用も減らさないとおかしいじゃない、という趣旨だと覚えていました。
つまり7000万の収入が1000万になるから、その割合で、七分の一になるように取得費譲渡費用を減らす。
だから分子が1000万、分母が7000万。

○4 これは20%が正しいんですか。
私間違えました。素で長期の税率は30%だと間違って覚えていました。
(短期39、長期30、軽減税率が20と14だと思ってた)。
これはかなり恥ずかしい間違い。

第5問 相続

簡単。正解率7/7。

問13
○1 不適切。ワープロは不可。
「自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない」(民法968条)。自筆じゃないんだから常識で判断でも。

○2 適切。推定相続人は不可。
「次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。(略)二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族」(民法974条)。利害関係のある人は中立公平な立場でのチェックは期待できない。常識で判断。

○3 不適切。これは公正証書遺言についての記述ですね。

問14 いずれも覚えておくべき数字だと思います。
○1 非課税限度は1000万
平成22年は1500万。平成23年1000万平成24年はどうなるのでしょう?このまま廃止?

○2 所得要件は2000万
実は「所得要件無しの500万非課税もあったよね?引っかけ問題か?」とちょっと迷ったのですが、後で調べたら所得要件無しの500万は平成22年限りだったのですね。
古い本を使っていたせいで無駄に悩んでしまいました。

○3 相続時精算課税と、住宅取得等資金の贈与の非課税制度の特例は併用可能

問15 頻出の計算式なのでみんなできたのでは。
評価額×適用対象面積÷総面積×減額割合。
「事業用400の80%、居住用240の80%、貸付用200の50%」という知識がないとダメです。問題演習を繰り返しやってると自然に覚えると思いますが、覚えられない人は適当に語呂合わせをひねり出してでも暗記すべき知識。

全体を見て

どっちかというと簡単な方だと思いました。
捨てるなら第1問(障害年金は勉強してない人が多い?)と第3問(知らないとお手上げ)。
第2問、第4問及び第5問は捨ててはいけない。

配点が分かりませんけど、第2問、第4問及び第5問で不正解を2問くらいにとどめておき、第1問と第3問から2問くらい拾って正解できればギリギリ合格点の六割に達するのではないでしょうか、たぶん。
最高効率での合格はこんな感じで六割越えかな。
第1問 問1の介護保険から2問正解、その余は捨て問。
第2問 全問正解。
第3問 問9の少額減価償却資産だけ1問正解、その余は捨て問。
第4問 2問不正解、その余は全問正解。
第5問 全問正解。